【中小企業】セキュリティ対策の伴走支援が、10月から無償で受けられます
IPAが「情報セキュリティ白書2026」のPDF版を先行公開しました。白書が名指しした制度のひとつ「サイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)」の実証が2026年10月から1年間始まります。参加は無償で、診断から改善計画、ITツール導入、規程整備、教育、SCS評価制度の★取得申請までを伴走支援します。ただし実証を行うのは15事業者で、予定数に達すると参加できません。

出典(一次情報)
IPAが「情報セキュリティ白書2026」のPDF版を先行公開しました。208ページ、定価2,200円の書籍ですが、PDFはアンケートに答えれば無料で読めます。
ただ、いちばん実利があるのは白書そのものではありません。白書が名指しした制度のほうが、10月から動きます。
中小企業のセキュリティ対策の支援が、10月から1年間だけ無償になる
「サイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)」の実証です。IPAのページから引きます。
サイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)実証には無償で参加いただけますので、自社のセキュリティ対策強化をお考えの中小企業等はぜひ実証への参加とSCS評価制度の★3・★4取得をご検討ください。
——SCS評価制度とサイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)実証|IPA(2026年9月18日公開/2026年9月30日閲覧)
期間は2026年10月から2027年9月までの1年間を予定。「本実証への参加は無償です。実証事業者から実証参加に関する費用を請求することはありません」とも明記されています。実証期間後の継続は有償で、事業者から別途案内されます。
受けられるのは、3段階の伴走
中身が具体的なので、そのまま挙げます。
- STEP1|診断と改善計画。 SCS評価制度の要件項目ごとに対策状況を診断し、未達成の項目について実施すべき対策を改善計画書にまとめる。
- STEP2|対策の実施。 ★3・★4の取得に推奨されるITツールを導入。あわせてセキュリティポリシーやインシデント手順書の整備、セキュリティ教育など、「中小企業が自助努力で達成しづらい項目」を支援する。
- STEP3|申請支援。 要求事項の充足を確認し、セキュリティ専門家による確認・評価や申請書作成を支援する。
規程と教育まで入っているのが、この支援の特徴です。 ツール導入だけを見ている支援ではありません。
なぜ「★の取得」なのか
SCS評価制度=サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度は、経済産業省と内閣官房国家サイバー統括室が構築を進め、IPAが運営主体になります。企業の対策を提示し、対策状況を可視化する仕組みで、2026年度末頃の運用開始を予定とされています。
白書がここを取り上げた理由も書かれています。ランサム攻撃や標的型攻撃がAIの悪用等により手口が高度化し、広範なサプライチェーンに被害が及んでいる——だからサプライチェーンを構成する中小企業の対策水準の向上のために制度が要る、という筋です。AIが攻撃側の道具になっている話はAIエージェントのセキュリティの記事にも書きました。
狙われるかどうかの前に、問われるようになる。 当社はそう読んでいます。
で、中小企業は何を変えるのか
変えるのは順番です。ツールを選ぶ前に、枠を取りにいく。
やること
- IPAのページで15事業者を見て、1社に連絡する。 対象エリア・対象業種・★3中心か★4まで見るかが事業者ごとに違います。重複参加はできないので、選んでから連絡してください。
- 早く動く。 「既に事業者の実証予定数に達している場合等は、実証に参加できないことがあります」と書かれています。期限より先に枠が閉まることがある、と読むところです。
- 社内の誰が窓口になるかを先に決める。 規程整備と教育が入る以上、情報システム担当だけでは終わりません。
- 実証期間後の有償継続を、最初に見込んでおく。 無償なのは実証の1年です。
やらないこと
- 「★を取ること」を目的にしない。 可視化の仕組みであって、取引の保証ではありません。
- 当社に頼む前提で読まないでください。 当社はこの実証15事業者ではありません。 この支援を受けるなら、IPAのページに載っている事業者へ直接連絡するのが正しい経路です。
いつまでに
実証の開始は2026年10月。枠の埋まり方が読めない以上、動くなら初月のうちに。補助金と同じで、申請の前提になるアカウントや書類は先に揃えておいたほうが早く進みます。
よくある誤解
「無償」は永続ではありません。 無償なのは実証への参加で、期間後の継続は有償です。
「申し込めば必ず参加できる」わけでもありません。 事業者の実証予定数と、参加企業の要件のマッチングがあります。
白書のPDFにも注意が1つあります。 先行公開版は脚注のURLにリンクが設定されていないため、PDFビューアーで押しても遷移しません。リンク設定版は10月19日公開予定とされています。
自社がどこから手を付けるべきかは、制度とは別に決まる
セキュリティの★も、AIの導入も、先に要るのは「自社のどの業務が、どれだけ人手に依存しているか」の把握です。
AI適合度診断は10問で、どこから手を付けるべきかを点数にします。連絡先の入力は要りません。
出典
- SCS評価制度とサイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)実証|IPA(2026年9月18日公開/2026年9月30日閲覧)——実証は2026年10月〜2027年9月・参加無償・実証事業者は15・重複参加不可・予定数に達すると参加不可・STEP1〜3の内容・SCS評価制度は経産省と内閣官房国家サイバー統括室が構築しIPAが運営主体・2026年度末頃の運用開始予定
- 情報セキュリティ白書2026|IPA(PDF先行公開 2026年9月30日/2026年9月30日閲覧)——208ページ・定価2,200円・発行日2026年10月19日・PDF版はアンケート回答でダウンロード・先行公開版は脚注のリンク未設定でリンク設定版は10月19日公開予定・着目すべき事象としてサプライチェーンと中小企業の対策水準向上、SCS評価制度とお助け隊サービス(新類型)を挙げていること
自社の場合、いくら?
作りたいものを入力するだけで、AIが約3分で概算見積もりを作成します。一般的なSIer相場との比較つき、無料・営業からのしつこい連絡はありません。
AIで概算見積もり(無料) →先に費用の目安を知りたい方は用途別の費用相場へ。