【中小企業が8割弱】DX推進指標の自己診断、結果はその場で出ます
経済産業省とIPAの「DX推進指標」が、Excelフォーマットの提出からWebフォームへ変わりました。これまでベンチマークデータの完成を待つ必要があり、3月に提出した企業が結果を見られるのは同年11月でしたが、いまは提出後5〜10分でレポートを閲覧できます。のべ約1万3,000件超の提出のうち8割弱が中小企業。利用は無料で、GビズIDでログインして使います。

出典(一次情報)
「DXは何から手をつければいいか」に、国が用意した無料の自己診断があります。DX推進指標です。
長く使いにくい点が1つありました。出した結果が、すぐには見られなかった。 そこが変わりました。
DX推進指標の自己診断がWebフォームになった|結果は提出後5〜10分
IPAの担当者への取材記事から、従来の姿を引きます。
これまでは、Excelファイルをダウンロードして記入し、IPAのDX推進ポータルに提出していただく方法でした。また、提出してすぐ結果が見られるわけではなく、ベンチマークデータの完成をお待ちいただき、自身で数値を入力していただく必要がありました。たとえば3月に提出した企業だと、結果を確認できるのはその年の11月。
——DX推進指標がWeb化、すぐ結果がわかるように|IPA DX SQUARE(2026年9月29日公開/同日閲覧)
8か月待ちです。 4月からの事業計画には、当然まにあいません。
新しい形はWebフォームへ直接入力で、提出後5分から10分ほどでベンチマークレポートを閲覧できると説明されています。設問は35問、現在の状態と3年後の目標をレベル0から5の6段階で答えます。2026年4月に設問と成熟度レベルが改訂され、8月にWebフォーム化が発表されました。
変わったのは待ち時間だけではない
同じ記事から、実務に効くところを3つ。
- 比較基準が増えた。 従業員規模や売上高だけでなく、都道府県単位での比較や、DX銘柄・DXセレクションに選定された企業の平均値との比較もできる。
- 履歴がWebで追える。 これまでは過去の履歴を管理するのにExcelファイルを保存しておく必要があったが、申請日でWebから確認できる。
- 一時保存ができる。 途中で入力を中断できる。結果画面はレーダーチャートで、印刷やPDF保存もできる。
「毎年やって差分を見る」が、ようやく現実的な手間に収まったと読めます。
使っているのは大企業ではない
使っている層の内訳が、記事にそのまま書かれています。
2019年の開始以来、のべ約1万3,000件超のご提出をいただいています。全体の8割弱を中小企業が占めています。また、継続して活用いただくケースも多く、3回以上提出いただいた企業は約500件にのぼり…(2026年8月31日時点)
利用は無料で、GビズID(デジタル庁が提供する行政サービスの共通認証システム)でログインして提出します。補助金の申請でも使う、あのGビズIDです。すでに持っているなら今日から使えます。まだなら先に取ってください——補助金の締切から逆算する記事のとおり、取得には日数がかかります(必要なアカウントの種別は、申請先ごとに案内を確認してください)。
で、中小企業は何を変えるのか
当社の判断です。変えるのは「DXの現在地を、感覚ではなく同じ物差しで置く」こと。
やること
- GビズIDでログインして、35問を一度出してみる。 無料で、審査ではありません。一時保存できるので、分からない設問で止まっても大丈夫です。
- レーダーチャートの、へこんでいる軸だけを見る。 全体の点数ではなく、どこが自社のボトルネックかが要るものです。
- 出した日を記録して、来年もう一度出す。 差分を見るためのツールなので、1回では本領が出ません。
- 設問を1人で埋めない。 経営ビジョンとDX戦略のつながりから始まるので、部門をまたいだ会話がいります。IPAもそこを効用に挙げています。
やらないこと
- 点数を目標にしない。 2025年版の分析レポートでは現在値の平均が1.98、レベル4以上は全体の3%です。IPAの担当者も「レベル4や5への到達自体を目標としてしまうと、実態が伴っていないのにレベル5をつけて自己満足で終わってしまう可能性もある」と述べています。
- この結果を、そのまま投資の根拠にしない。 現在地の把握と、何にいくら使うかは別の話です。効果の測り方はAI導入支援の進め方に分けて書きました。
いつまでに
来年度の計画を作る前に。結果が同日に出るなら、計画づくりの会議の前日からでも逆算が立ちます。
よくある誤解
「審査を受けることになる」わけではありません。 IPAは自己診断ツールだと明言していて、何かの評価や審査に影響するものではないとしています。
「大企業向け」でもありません。 提出の8割弱は中小企業です。
「点数が上がればDXが進んだ」とも言えません。 同じ物差しで前回と比べる道具であって、順位表ではありません。
自社のどの業務から手を付けるかは、別の物差しがいる
DX推進指標は経営と組織の現在地を測ります。一方で「じゃあ明日どの業務をAIに渡すか」は、もう少し手前の話です。
AI適合度診断は10問で、どこから手を付けるべきかを点数にします。連絡先の入力は要りません。
出典
- DX推進指標がWeb化、すぐ結果がわかるように──「点数が目的ではない」効果的な使い方とは|IPA DX SQUARE(2026年9月29日公開/同日閲覧)——Webフォーム化の経緯、従来は3月提出で結果11月だったこと、提出後5〜10分、比較基準の追加、のべ約1万3,000件超・8割弱が中小企業・3回以上が約500件(2026年8月31日時点)、2025年版分析レポートの平均1.98・レベル4以上3%、点数が目的ではないという説明
- DX推進指標|IPA(2026年9月29日閲覧・更新履歴に2026年9月18日「提出方法の刷新に伴って内容を修正」)——DX推進ポータルのWebフォームからの回答・提出、ベンチマークレポートは提出後5分から10分ほどで取得可能
自社の場合、いくら?
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