生成AIで広告コピーを作る手順|「刺さる案」は10本全部が文字数超過
生成AIで検索広告の見出しを作る手順を、架空の商品で実際に試しました。「刺さるように」と頼んだ10本は全部がGoogle広告の文字数の上限を超え、条件を渡して頼んだ10本は8本が機械の検査を通りました。ただし事実にない言い回しは機械では拾えないので、配信前に人が見る場所を決めておきます。

生成AIに広告コピーを作らせると、数秒で10本出てきます。ただ、そのまま入稿できるとは限りません。 架空の商品で検索広告の見出しを作らせてみたところ、「刺さるように」と頼んだ10本は、全部がGoogle広告の文字数の上限を超えていました。
同じ商品で、先に条件を渡して頼み直すと、10本中8本が機械の検査を通りました。この記事では、その手順を画面に出る入力と出力のまま書きます。作るのは「刺さる案」ではなく、まず「落ちない案」です。
生成AIで広告コピーを作る手順|この記事で作るもの
作るのは、Google検索広告の見出し10本と、それを入稿前に絞る2段の検査です。 生成には Claude を使いました。ほかの生成AIでも、渡す条件と検査の考え方は同じです。
準備|商品の事実を箇条書きにする
最初に、商品の事実を箇条書きにします。生成AIに渡すのは、この一覧だけです。 顧客名や社内の数字は入れません。どの情報を外部のAIに入れてよいかは生成AIの社内ルールの作り方にまとめました。
今回使った事実(架空の商品・ダミー)は次のとおりです。
クラウド勤怠「タイムノート(架空)」
・料金:1人あたり月額300円(税込)。最低10人から。
・初月無料(条件:年間契約の申し込みに限る)
・スマホで打刻できる
・勤怠データをCSVで書き出せる
あわせて、出稿先の上限を確かめます。Google広告ヘルプには、レスポンシブ検索広告の見出しは「半角 30 文字まで」、全角文字は「全角 1 文字はすべて半角 2 文字分としてカウント」と書かれています。日本語だけなら見出しは15文字までです。
作る手順|条件を先に渡す
手順1 比べるために、条件なしで頼む
まず、条件を付けずに頼みました。
上の商品のGoogle検索広告の見出しを10本、刺さるように作ってください。
返ってきた見出しの一部です。
1人月額300円、10人から始める勤怠管理
勤怠管理システム「タイムノート」初月無料
中小企業向け勤怠管理、10名から導入可能
初期費用を抑えた勤怠管理システム導入
読むと自然ですが、10本全部が半角30文字を超えていました(半角換算で34〜40)。「初月無料」には年間契約の条件が付いておらず、「中小企業向け」「初期費用を抑えた」は渡した事実のどこにも書いていません。
手順2 条件を4つ付けて頼み直す
同じ事実に、次の4つを足して頼み直しました。
1. 1本は全角15文字以内(半角30文字以内)。
2. 数字は上の事実にあるものだけを使う。
3. 「No.1」「最安」「必ず」「業界」「保証」を使わない。
4. 「無料」を書くときは、同じ見出しの中に条件(年間契約)を入れるか、「無料」を使わない。
返ってきた見出しの一部です。
勤怠管理をスマホで打刻
1人あたり月額300円(税込)
最低10人から利用できる勤怠管理
年間契約なら初月無料スタート
事実にない言い回しは消え、無料には条件が付きました。 それでも2本は上限を超えていました(半角換算で32と35)。指示を守ったつもりでも、文字数は数え間違えることがあります。
手順3 機械で検査する
出てきた見出しを、短いスクリプトで検査しました。見ているのは4つです。
- 半角換算で30文字以内か(全角は2と数える)
- 禁止語(No.1・最安・必ず・業界・保証)を含まないか
- 事実の一覧にない数字を使っていないか
- 「無料」を書くとき、同じ見出しに条件があるか
結果は、手順1の10本は通過0本、手順2の10本は通過8本でした。
人が止める場所|機械が拾えないものを見る
機械の検査は、文字数・禁止語・数字までしか拾えません。手順1の「初期費用を抑えた」は、数字も禁止語も含まないので機械の検査では引っかかりません。 それでも事実の一覧にない主張です。
だから私なら、配信の前に人が1回見る場所を置き、次の2点だけを確認します。
- 事実との一致……見出しの言い回しが、事実の一覧のどれに当たるかを1本ずつ指差す。当たらないものは落とす
- 打消し表示……「無料」「月額◯円」のような強調に、条件が近くに書いてあるか
消費者庁は、強調表示は「無条件、無制約に当てはまるものと一般消費者に受け止められる」ため、例外条件があるときは打消し表示を「分かりやすく適切に行わなければ」景品表示法上問題となるおそれがある、と書いています。生成AIは条件を落としがちなので、ここは人が持ちます。
うまくいかないときの直し方
- 文字数を超える……「全角15文字以内」だけでなく「半角30文字以内」と両方書く。それでも超えるものは機械の検査で落とす
- 事実にない言い回しが混ざる……「事実の一覧にない特徴を書かない」と条件に足す。それでも残るので、人の確認は外さない
- 似た見出しばかりになる……「料金」「使い方」「対象」のように、1本ごとに訴える軸を指定する
判定表|任せてよい範囲と、人が確認する場所
| 作業 | 生成AIに任せてよいか | 機械で検査するもの | 人が確認するもの |
|---|---|---|---|
| 見出しの案出し | 任せてよい | 文字数・禁止語 | なし(案の段階) |
| 料金・数字を含む見出し | 任せてよい | 事実にない数字 | 税込・税別と条件の書き方 |
| 「無料」「割引」を含む見出し | 条件付きで任せる | 条件の有無 | 打消し表示の書き方 |
| 商品の特徴を言い換えた見出し | 条件付きで任せる | 拾えない | 事実の一覧のどれに当たるか |
| 入稿・配信 | 任せない | — | 最終の承認は人 |
入稿と配信は任せません。 AIが外に向けて何かを送る操作の止め方は、AIエージェントの暴走を止める方法に書きました。
自社でやるのが大変なときの頼み先
広告の運用そのものを外に頼むなら、AIが運用のどこを受け持つかで会社が分かれます。AI広告運用の代行会社5選で違いを比べました。広告文や素材を作るツールの比較はAIマーケティングツールおすすめ7選にあります。
広告の前に、どの手間から減らすかを決める
広告コピーづくりは、集客の手間の一部です。当社のAI適合度診断は10問で、経営・活用・人材・データ・ルールの5分野から自社の現在地を点数にします。連絡先の入力は要りません。 事実の一覧から見出しを作り、検査までを仕組みにする場合の費用の目安は、AI見積もりで先に確かめられます。
出典
- レスポンシブ検索広告について|Google 広告 ヘルプ(2026年9月25日閲覧)
- 広告表示に接する消費者の視線に関する実態調査報告書の公表について|消費者庁(平成30年6月7日公表/2026年9月25日閲覧)
- 入出力例は、当社の環境で Claude(Claude Code 2.1.281)に架空の商品の事実を渡して実行した結果と、当社で書いた検査スクリプトの出力(2026年9月25日)
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