AIエージェントAIエージェント
助成金AI研修制度

【2026年度で終了】AI研修に使える助成金・補助金の一覧

生成AI研修に使える国・自治体の制度を一覧で比較。人材開発支援助成金の各コース、東京都DXリスキリング助成金、賃上げ促進税制の違いと選び方を整理しました。リスキリング系2コースは2026年度が最終年度とされています。

佐野 泰規佐野 泰規株式会社AIエージェント 代表取締役約8分で読めます
書類フォルダとカレンダー・チェックリストを並べたデスク
Pexels / Leeloo The First

この記事でわかること

  • 研修費そのものに使えるのは厚労省系の助成金。IT系の補助金はツール導入が主役で、研修は脇役
  • 中小企業の本命は人材開発支援助成金。事業展開等リスキリング支援コースは経費75%+賃金1人1時間1,000円
  • そのリスキリング系2コースは令和4〜8年度の時限措置で、2026年度が最終年度とされている
  • 都内の中小企業は東京都DXリスキリング助成金も候補。研修費の3/4・1人1研修75,000円まで

「AI研修に助成金が使えるらしい」と聞いても、調べ始めると制度名が次々に出てきて、結局どれが自社向けなのか分からなくなります。この記事では、生成AI研修に使える主な制度を一覧に整理し、選び方の分岐まで示します。制度は毎年変わるので、最後に公式の出典も載せます。

「研修に使える制度」と「ツール導入の制度」は別物

最初に交通整理を。よく混同されますが、性格がまったく違います。

  • 厚生労働省系の「助成金」 — 人を育てることへの支援。研修費そのものが主役。雇用保険料が財源で、要件を満たせば原則として枠の取り合いになりにくい。
  • 経済産業省・中小企業庁系の「補助金」 — 設備やITツールの導入への支援。研修は「導入サポート費」などの形で一部含まれる程度。公募制で採択審査がある。

つまり「社員にAIを使えるようにしたい」が目的なら、まず見るべきは厚労省系です。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)はソフトウェア費・クラウド利用費・導入サポート費が対象なので、研修だけを目的に使う制度ではありません。

AI研修に使える主な制度

制度対象中小企業の助成内容
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース新規事業展開やDX・GX推進のための訓練。2026年3月からは「人事・人材育成計画に基づく訓練」も対象経費助成 75%(大企業60%)+賃金助成 1人1時間1,000円(同500円)
人材開発支援助成金 人材育成支援コース職務に関連した知識・技能を習得させる訓練全般経費助成 45%(IT分野関連訓練でOJT付きの場合60%)+賃金助成 1人1時間760円
人材開発支援助成金 人への投資促進コースデジタル人材育成、自発的な学びの支援などコース内の訓練メニューにより異なる
東京都 DXリスキリング助成金(東京しごと財団)都内中小企業等の従業員が受けるDX関連研修受講費用の 3/4、1人1研修あたり最大75,000円、1申請企業あたり年度100万円まで
中小企業向け賃上げ促進税制助成金ではなく税制。教育訓練費が前年度比5%以上増加した場合税額控除率を10%上乗せ(控除額の上限は法人税額等の20%)

事業展開等リスキリング支援コースには、受講者1人あたりの経費助成の上限もあります。中小企業の場合、訓練時間が10時間以上100時間未満で30万円、100時間以上200時間未満で40万円、200時間以上で50万円が目安です。

なお、この事業展開等リスキリング支援コースは2026年8月3日の支給要領改正で対象訓練の判断が厳しくなりました。研修名に「AI」と付いているだけでは通らず、対象労働者の職務に直接必要な内容かで見られます。あわせてeラーニングの申請回数にも制限が入りました。計画を立てる前に2026年8月3日改正のポイントを確認してください。

【期限に注意】リスキリング系2コースは2026年度が最終年度

これは今年ならではの重要な話です。「事業展開等リスキリング支援コース」と「人への投資促進コース」は令和4年度から令和8年度までの時限措置で、令和8年度末(2027年3月31日)で終了予定とされています。

助成率75%というのは数ある制度の中でも高い水準です。使うつもりがあるなら、2026年度中に計画届まで進めておくのが現実的な判断になります。ただし制度の延長・再編がないとは限らないので、最新の扱いは必ず厚生労働省の公式情報で確認してください。

どれを選ぶか、3つの分岐

東京都内の中小企業なら、まずDXリスキリング助成金を検討

手続きが比較的シンプルで、3/4という助成率も高い水準です。ただし対象は教育機関が計画した既存の公開研修(双方向のオンライン研修やeラーニングを含む)とされています。自社専用に組んだオーダーメイド研修は想定されていない可能性があるため、検討中の研修が対象講座に該当するかを先に確認してください。

新規事業・DX推進の文脈があるなら、事業展開等リスキリング支援コース

助成率が最も高く、賃金助成も1人1時間1,000円と手厚い制度です。2026年3月からは「人事・人材育成計画に基づく訓練」も対象に加わり、新規事業がない会社でも使いやすくなりました。詳しい申請の流れはAI研修に人材開発支援助成金は使える?にまとめています。

毎年の人材育成として続けるなら、人材育成支援コース+税制

助成率は45%と控えめですが、時限措置ではないため継続的に使えるのが強みです。加えて、教育訓練費を前年度から5%以上増やせば賃上げ促進税制の上乗せも狙えます。研修を単発イベントではなく年次の投資として組む会社に向いています。

なお、同じ研修費用に複数の制度を重ねて充てることは原則できないと考えておくのが安全です。併用の可否は制度ごとに異なるため、必ず窓口に確認してください。

どの制度にも共通する3つの原則

制度が違っても、この3点は共通します。ここを外すと制度そのものが使えなくなります。

  1. 必ず「始める前」に手続きする。 助成金なら訓練開始前の計画届(人材開発支援助成金は原則1か月前まで)、補助金なら交付決定。後から遡っての申請はできません。
  2. 後払いである。 研修費はいったん全額自社で支払います。入金までは数か月かかると見ておくべきで、「補助が出るから払える」という資金計画は危険です。
  3. 審査がある。受給は保証されない。 要件を満たしていても、書類の不備や記録不足で不支給になることがあります。「対象になり得る」と「受給できる」は別物です。

4つ目を足します(2026-08-25追記)。「価格の根拠を残す。」

人材開発支援助成金では、2026年5月14日以降に計画届を出した分から、支給申請時に様式第28号「受講料等の価格設定に関する疎明書」が要ります。事業主の代表者名で、同じ内容の他の講座と比べて助成金の有無による不合理な価格差が無いと申告する書類です。

「研修会社が適正だと言っていた」は答えになりません。発注の段階で、同等内容の他社講座の価格を見た記録(見積書か価格ページの写し・比較した日付)を残しておいてください。 支給申請の直前に集めようとすると間に合いません。詳しくは様式第28号の解説記事に書きました。

制度の一覧から選ぶ前に、自社の詰まっている場所を見る

制度は「使えるもの」から選ぶと、たいていいちばん困っていない場所にお金が入ります。先に詰まっている工程を特定してください。

AI適合度診断は10問の選択式で、その場で点数が出ます。連絡先の入力は要りません。 仕組みで直す前提が既にあるなら、AI概算見積もり(無料・約3分)で金額の当たりを付けられます。

制度を選ぶ前に決めておくこと

制度の比較から入ると、たいてい迷子になります。順番としては「誰に・何を・何時間やるか」を先に決めるほうが早く進みます。理由は単純で、多くの制度に訓練時間の下限(10時間以上など)があり、研修の設計次第で使える制度が変わってしまうからです。半日3時間の研修だけでは要件に届かないこともあります。

費用の相場観からつかみたい方は、生成AI研修の費用相場【形式別】もあわせてご覧ください。当社のAI研修では、助成金の対象になるかの確認から、計画届に必要なカリキュラム・実施記録の整備までサポートしています。「うちは対象になるのか」という段階のご相談でも構いません。


出典(助成率・上限額・要件・実施期間は変更される場合があります。申請前に必ず公式情報および管轄の労働局・窓口にご確認ください)

よくある質問

AI研修の費用そのものに使える制度はどれですか?
厚生労働省系の助成金です。IT導入補助金などのIT系補助金はツール導入が主役で研修は脇役の扱いなので、研修費だけを目的にするなら人材開発支援助成金を軸に考えてください。
中小企業がまず検討すべき制度は?
人材開発支援助成金の「事業展開等リスキリング支援コース」です。経費助成が最大75%、賃金助成が1人1時間あたり1,000円で、条件が合えば最も戻りが大きくなります。
期限が迫っている制度はありますか?
リスキリング系の2コースは令和4〜8年度の時限措置とされており、2026年度が最終年度です。使う予定があるなら年度内の計画届提出から逆算してスケジュールを組んでください。
東京都の会社が使える上乗せ制度はありますか?
東京都DXリスキリング助成金があります。研修費の3/4、1人1研修あたり75,000円までが目安で、都内の中小企業ならまず候補に入れる価値があります。
複数の制度を同時に使えますか?
同じ研修費に対して複数の助成を重ねて受けることは原則できません。どの制度が自社にとって最も有利かを先に決め、1つに絞って申請するのが基本です。

助成金を使えば、実質1/4

人材開発支援助成金を活用すると、中小企業は研修費用の最大75%が助成されます。対象になるかの確認から申請書類の準備まで、無料でサポートします。

AI研修の詳細を見る →

費用の概算だけ先に知りたい方はAI見積もり(無料)へ。種別で「AI研修」を選ぶと、人数から概算と助成金活用時の実質負担が出ます。

先に費用の目安を知りたい方は用途別の費用相場へ。

あわせて読みたい

← AI研修ブログ一覧へ戻る