AIでメルマガを作る手順|法定表示を頼むと3回とも穴のままでした
生成AIでメルマガを作る手順を、架空の会社の案内メールで試しました。特定電子メール法の表示も入れてと頼むと、住所・問い合わせ先・配信停止の先は3回とも「記入してください」の穴のままで、穴の書き方も一定ではありませんでした。法定表示はAIに書かせず、決めた署名を差し込み、送る前に機械と人で確かめます。

生成AIに頼めば、メルマガの本文は数十秒で書き上がります。ただ、メルマガには本文より先に守るべきものがあります。 特定電子メール法の表示です。
架空の会社の案内メールで、「法律で必要な表示も入れて」と頼んでみました。3回とも、住所・問い合わせ先・配信停止の先は「記入してください」の穴のままでした。 この記事では、表示をAIに書かせない作り方と、送る前に止める場所を、実際の入力と出力のまま書きます。
AIでメルマガを作る手順|この記事で作るもの
作るのは、AIが書いた本文に、会社で決めた署名を差し込み、送る前に機械と人が確かめる流れです。生成AIには GPT-6 Sol を使いました。ほかの生成AIでも、表示を書かせない考え方は同じです。
準備|法定表示の5項目を先に固定する
総務省が公開しているパンフレットは、広告宣伝メールに次の表示が義務づけられていると説明しています。
- 送信者などの氏名または名称
- 受信拒否の通知ができる旨(通知先の直前か直後に置く)
- 受信拒否の通知を受けるためのメールアドレスまたはURL
- 送信者などの住所
- 苦情・問い合わせなどを受け付ける電話番号、メールアドレス、URL
この5項目は、毎回同じ文面でかまいません。 会社で1回決めて、署名として固定しておきます。パンフレットの例では、住所と問い合わせ先をリンク先に置く書き方も示されています。
あわせて、送ってよい相手かも確かめます。同じパンフレットは、あらかじめ同意した人にだけ広告宣伝メールを送る「オプトイン方式」を原則としています。お客様のリストをAIに渡す必要はありません。どの情報を外部のAIに入れてよいかは生成AIの社内ルールの作り方にまとめました。
作る手順|本文だけをAIに書かせる
手順1 比べるために、表示まで頼んでみる
架空のクラウド勤怠「タイムノート」の事実(料金、機能、今月のお知らせ、送信者名)を渡し、次のように頼みました。
次の事実だけを使って、既存のお客様向けのメールマガジンを1通書いてください。
件名と本文。特定電子メール法で必要な表示も入れてください。
3回とも、末尾はこうなりました(抜粋)。
送信者:株式会社サンプル
住所:【会社住所を記入】
お問い合わせ先:【メールアドレス・URL・電話番号のいずれかを記入】
配信停止をご希望の場合:【受付用メールアドレスまたはURLを記入】
渡していない住所や電話番号を、作り話で埋めることはありませんでした。 その代わり穴が残ります。2回目は [会社の住所を記入] と角括弧で、3回目は配信停止の案内を1文にまとめるなど、穴の書き方は一定ではありませんでした。
手順2 本文だけを書かせる
同じ事実から送信者名を外し、指示を変えました。
末尾の送信者情報・住所・問い合わせ先・配信停止の案内は書かないでください(別に差し込みます)。
返ってきた本文に、送信者情報は含まれていませんでした。件名は「【タイムノート】10月から有給休暇の残日数を画面で確認できます」で、本文は渡した事実の範囲に収まっています。
手順3 決めた署名を差し込み、機械で確かめる
本文の後ろに、固定の署名(架空の住所・問い合わせ先・配信停止のURL)を短いスクリプトで差し込みました。そのうえで、次の2つを機械で探します。
- 5項目がそろっているか……署名の決まった文字列が全部あるか
- 穴埋めの言葉が残っていないか……「記入」「差し替え」「置き換え」、角括弧で囲まれた部分
結果は欠け0・残り0でした(1回の試行)。同じ確認を手順1の3通に当てると、3通とも穴を見つけました。 件名の「【タイムノート】」のような普通の括弧までは拾わないよう、「記入」などの言葉で探しているのがポイントです。
人が止める場所|事実と送る相手は人が見る
機械が確かめられるのは、表示の欠けと穴の残りまでです。送る前に、人が次の2つを見ます。
- 本文の事実……料金、機能の開始時期、キャンペーンの条件が、渡した事実どおりか。条件つきの「無料」や割引には、近くに条件が書いてあるか
- 送る相手……配信に同意した人だけのリストになっているか
送信ボタンを押すのは人です。 送る操作をAIに任せない止め方はAIエージェントの暴走を止める方法に、強調表示と打消し表示の考え方は生成AIで広告コピーを作る手順に書きました。
うまくいかないときの直し方
- 本文に署名を書いてしまう……「末尾の送信者情報は書かない」を指示の最後にもう一度書く。それでも書いたら、本文の末尾を捨てて署名を差し込み直す
- 穴の探し方で漏れる……括弧の形で探さず、「記入」などの言葉で探す。探す言葉は、今回のように実際に出た書き方から足していく
- 本文に事実にない言い回しが混ざる……渡した事実の一覧にない特徴や数字を書かないよう指示し、人の確認は外さない
判定表|AIに任せてよい範囲と、人が確認する場所
| 作業 | AIに任せてよいか | 確かめる方法 |
|---|---|---|
| 件名と本文の下書き | 任せてよい | 人が事実どおりかを見る |
| 法定表示(5項目) | 任せない | 会社で決めた署名を差し込む |
| 表示の欠け・穴の残り | 機械で確かめる | 決まった文字列と「記入」などの言葉を探す |
| 送る相手の選定 | 任せない | 配信に同意した人だけか、人が確かめる |
| 送信 | 任せない | 最終の承認は人 |
自社で作るのが大変なときの頼み先
配信の仕組みに署名の差し込みや確認を組み込むところまで外に頼むなら、何に料金を払うかで会社が分かれます。業務自動化の代行会社おすすめ7選で違いを比べました。メール配信やMAのツールの比較はAIマーケティングツールおすすめ7選にあります。
配信の前に、どの手間から減らすかを決める
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出典
- 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント(パンフレット)|総務省(2026年9月27日閲覧)
- 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)|消費者庁(2026年9月27日閲覧)
- 入出力例は、当社の環境で OpenAI の Responses API(gpt-6-sol)に架空の会社の事実を渡して実行した結果と、当社で書いた確認スクリプトの出力(2026年9月27日)
自社の場合、いくら?
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