株式会社AIエージェント

請求書処理AIおすすめ8選|精度99.9%のうち2つは人の確認込み

受け取った請求書をAIで処理するツールを8製品、各社の公式サイトの記載だけを出典に比較しました(2026年9月29日閲覧)。「精度99.9%」を書いていたのは3製品で、うち2つは入力オペレーターの確認込みと明記していました。紙の請求書を誰が受け取るか、料金が公開されているか、電子帳簿保存法の認証まで並べます。

佐野 泰規佐野 泰規株式会社AIエージェント 代表取締役約18分で読めます
受け取った請求書を処理するAIツール8製品を、紙の請求書を代わりに受け取るか、精度の数字に人の確認が入っているか、料金が公式サイトに出ているかで並べた表
図版=株式会社AIエージェント(各社の公式サイトとJIIMAの認証製品一覧の記載をもとに作成)

受け取った請求書をAIで処理するツールを、8製品並べました。選ぶときに最初に見るのは、AIの読み取り精度ではなく「紙の請求書を誰が受け取るか」です。

精度の数字は目を引きます。今回の8製品では、「精度99.9%」を公式サイトに書いていたのが3つありました。ただ、そのうち2つは入力オペレーター、つまり人の確認を含めた数字だと明記しています。AIだけで読んだときの数字ではありません。この記事では、各社の公式サイトに書いてあることだけを並べて、自社に合う1つを選べる形にします。

この記事の立場

この記事は、AI顧問(AI導入支援)を提供している株式会社AIエージェントが書いています。当社は請求書処理のツールを販売していないので、8製品の順位には入れていません。各社について書いたのは、公式サイトとJIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)の認証製品一覧に書いてある事実だけです(2026年9月29日閲覧)。評価軸は次の節で先に開示します。

請求書処理AIとは|受け取る、読む、仕訳する、保存するまで

ここで扱うのは、取引先から受け取った請求書を処理するツールです。請求書を発行するツールは別の製品として扱いました。

受け取った請求書の処理は、4つの工程に分かれます。紙やPDFを受け取る、中身を読んでデータにする、仕訳や支払の準備をする、電子帳簿保存法に沿って保存する。AIが担うのは主に2つ目と3つ目ですが、手間がいちばん残りやすいのは1つ目です。紙の請求書が郵便で届く限り、誰かが開封してスキャンしなければAIは読めません。

失敗しない選び方|5つの比較軸

順位は、次の5つの軸で付けました。中小企業が最初に比べやすいことを重く見ています。

比較軸1 紙の請求書を誰が受け取るか

ツールの会社が代わりに受け取ってスキャンするか、オプションで付けられるか、自社でスキャンするかの3通りです。紙の請求書が多い会社ほど、ここで毎月の手間が変わります。

比較軸2 精度の数字に、人の確認が入っているか

精度の数字を書いているかと、その数字にどんな条件が付いているかを見ました。人が確認する方式は精度が上がる代わりに、データになるまでに時間がかかり、料金も上がる書き方になっています。

比較軸3 料金が公式サイトに出ているか

金額と課金の単位(月額、件数、年額)が公式サイトで分かるかです。分からない製品は、見積もりを取るまで比べられません。

比較軸4 電子帳簿保存法の認証と、インボイスの登録番号の照合

JIIMAの認証製品一覧で、スキャナ保存と電子取引の2つの認証を製品名で照合しました。あわせて、適格請求書発行事業者の登録番号を照合する機能が書いてあるかを見ました。

比較軸5 今の会計ソフトにつなげるか、無料で試せるか

仕訳をどの会計ソフトへ渡せるかと、契約前に無料で試せるかです。

請求書処理AIおすすめ8選を徹底比較

料金と試しやすさが公式サイトで分かる製品を上に、見積もりが前提の製品を下に置きました。下にあるから劣るという意味ではありません。見積もりの製品は、件数が多い会社ほど合う作りになっています。

1位 invox受取請求書(株式会社invox)|料金が全部出ていて、人の確認を付けるか選べる

  • 料金: 全プラン初期費用0円。月額基本料金はミニマム980円・ベーシック9,800円・プロフェッショナル29,800円(いずれも税抜)。これに1件あたりのデータ処理料金が「オペレータ確認なし 50円(税込55円)/オペレータ確認あり 100円(税込110円)」
  • 形態: クラウドのツール。紙の受け取り・開封・スキャンの代行はオプション(月額9,800円税抜+1件100円税抜)
  • 向いている体制: 件数が少ないうちから始めて、増えたらプランを上げたい会社
  • 特徴: 「99.9%以上のデータ化精度を保証する「オペレータ確認あり」」と、AIだけで読む「オペレータ確認なし」を選べる。データになるまでの時間は、確認なしで「10秒前後」、確認ありで「数時間~3営業日」と書いている。「10件まで無料で請求書の自動データ化をお試しいただけます」。会計システムとの連携は「50種類以上」
  • 構造上できないこと: APIでの連携はプロフェッショナルのプランだけ
  • 出典: invox 公式サイト(2026年9月29日閲覧)

2位 マネーフォワード クラウド債務支払(株式会社マネーフォワード)|小さな会社向けの料金と1か月の無料期間

  • 料金: 従業員50名以下が目安。年払いで ひとり法人 月2,480円・スモールビジネス 月4,480円・ビジネス 月6,480円(税抜)。電帳法オプションは月980円(税抜)。「初期費用0円!」。料金ページには「2027年6月に料金体系の一部改定を予定しています」とある
  • 形態: クラウドのツール。受領代行は「オプションでのご提供」
  • 向いている体制: 従業員50名以下で、支払までを1つの画面で回したい会社
  • 特徴: 「AI-OCRで請求書から「支払先」「支払期日」「請求金額」「適格請求書発行事業者登録番号」の項目を読み取ります」。登録番号が国税庁に登録され有効かを自動で判定する。「ビジネスプラン相当の機能を1ヶ月無料でご利用いただけます」(クレジットカードの登録なし)。JIIMAの一覧ではスキャナ保存・電子取引の両方に製品名がある
  • 構造上できないこと: 公式サイトに読み取り精度の数字は書いていない。受領代行の料金も公式サイトに記載なし
  • 出典: マネーフォワード クラウド債務支払 公式サイト・料金ページ(2026年9月29日閲覧)

3位 freee支出管理 受取請求書(freee株式会社)|旧sweeep。AIだけで95%以上と書いている

  • 料金: 年払いで「受取請求書キャビネット」月額4,980円〜、「受取請求書インボイス」月額19,980円〜(税抜)。どちらも書類の電子保管600枚/年を含み、超過は1枚50円
  • 形態: クラウドのツール。紙の受け取り代行は本体ではなく、別サービス「受取請求書アシスト」
  • 向いている体制: freee会計を使っていて、支払の消込までつなげたい会社
  • 特徴: 「95%以上のOCR精度で取引先・金額・振込先などの情報を自動読取」。今回、人の確認を前提にしない書き方で精度の数字を出していたのはこの製品だけ(数字の条件はページ上に書かれていない)。複数明細の請求書も「AIが自動読取・自動仕訳」。登録番号が国税庁データに存在するかを自動照合する
  • 構造上できないこと: freee会計以外の会計ソフトの名前は公式サイトに記載なし(「ご利用中の会計ソフトを変更することなく、ご利用いただけます」とはある)。無料トライアルの記載なし(無料デモの申し込み)
  • 出典: freee支出管理 受取請求書 公式サイト(2026年9月29日閲覧)

4位 バクラク請求書受取(株式会社LayerX)|受け取り方を3つのプランから選び、AIが仕訳まで作る

  • 料金: 公式サイトに金額の記載なし(料金表はフォームから受け取る形)。「受領代行/電子受領プラン/受領代行なし」の3プラン。「ご契約は年間契約、12ヶ月分を一括払い」
  • 形態: クラウドのツール。紙・メール・取引先のサイトからのダウンロードまで代行受領のプランがある
  • 向いている体制: 受け取りの形がばらばらで、まとめて外に出したい会社
  • 特徴: 「請求書に記載の取引先、金額、日付等を自動読み取り」し、「AIが過去データに基づき仕訳を作成し、内容をチェック」する。アップロード時に電子取引とスキャナ保存の要件を満たしているかを自動で判定する。無料トライアルあり(クレジットカードの入力不要、有料プランへの自動切り替えなし)
  • 構造上できないこと: 受領代行でも取引先への連絡は代行しない(「弊社が直接、貴社の取引先様とやり取りをさせていただくことはございません」)。読み取り精度の数字は公式サイトに記載なし
  • 出典: バクラク請求書受取 公式サイト・トライアル・電子帳簿保存法のページ(2026年9月29日閲覧)

5位 TOKIUMインボイス(株式会社TOKIUM)|代行受領を打ち出し、送付先の変更連絡まで頼める

  • 料金: 「初期費用+[月あたり 1万円〜]基本利用料+[請求書の件数に基づく]従量課金制」(税抜)。初期費用の金額は公式サイトに記載なし
  • 形態: クラウドのツール+代行受領
  • 向いている体制: 紙の請求書が多く、受け取りから外に出したい会社
  • 特徴: 「あらゆる形式の請求書に対応し、漏れなく代行受領」。取引先への送付先の変更連絡も代行できる(料金ページではオプション)。「1,080以上の請求書Webダウンロードサイトに対応」。「AIが明細、仕訳を自動入力」
  • 構造上できないこと: 無料トライアルの記載なし(デモ画面のみ)。精度の数字は注記だけがテキストで読め、数字そのものは確認できなかったので書いていない
  • 出典: TOKIUMインボイス 公式サイト・料金ページ(2026年9月29日閲覧)

6位 Bill One請求書受領(Sansan株式会社)|人の確認込みで99.9%、ユーザー数の制限なし

  • 料金: 公式サイトに金額の記載なし。「初期費用と年額費用で構成」され、年額は受け取る請求書の件数で決まる。「ユーザー数や請求書の保存件数などに制限はありません」
  • 形態: クラウドのツール+代理受領(郵送はSansanが代わりに受け取ってスキャン)
  • 向いている体制: 請求書の件数が多く、社内の多くの人が見る会社
  • 特徴: 「AI技術と入力オペレーターによって99.9%*の精度でデータ化」(注記は「Sansan株式会社が規定する条件を満たした場合のデータ化精度」)。データ化は「通常は、請求書の受領から数時間以内」。登録番号は国税庁のシステムとのAPI連携で照会する
  • 構造上できないこと: 無料トライアルの記載なし(デモ・問い合わせ)。連携先の会計ソフトの名前はテキストで確認できなかった
  • 出典: Bill One 公式サイト・料金・FAQ(2026年9月29日閲覧)

7位 BtoBプラットフォーム 請求書(株式会社インフォマート)|発行と受け取りを1つで、取引先は無料

  • 料金: 公式サイトに金額の記載なし。「初期費用と月額費用で構成」、月額は通数やオプションで変わる。「発行・受領機能ともにお取引様は無料でご利用いただけます」
  • 形態: 請求書をデータでやり取りする仕組み+紙・PDFはAI-OCR。受け取りから開封・スキャンまでの代行サービスもある
  • 向いている体制: 取引先にもデータで請求書を送ってもらえる会社
  • 特徴: 「99.9%以上の精度でデータ化」と書く。同じサイトの特長ページでは、紙・PDFについて「AI-OCRの利用時はデータ化は可能だが精度の保障なし」とも書いている。AI-OCRは「トライアルにて10件まで無料」
  • 構造上できないこと: JIIMAの一覧では電子取引の認証に製品名があるが、スキャナ保存の一覧では今回の照合で製品名が見つからなかった
  • 出典: BtoBプラットフォーム 請求書 公式サイト(料金・AI-OCR・特長)(2026年9月29日閲覧)

8位 スマート証憑管理(弥生株式会社)|弥生ユーザーなら無料、ただし弥生製品が前提

  • 料金: 「弥生ユーザーなら無料で利用可能!」。OCR機能は「当面の間、無料提供を予定」で、一定枚数を超えると課金の変更がありうると書いている
  • 形態: 弥生製品に付くクラウドの証憑管理。代行受領の記載なし(自社でアップロード、メールで届いた証憑の自動保管)
  • 向いている体制: 弥生会計を使っていて、まずお金をかけずに始めたい会社
  • 特徴: OCRで文字を読み取って自動で入力する。ただし「OCR機能で読み取った情報は必ず確認してください」と書いている。電子帳簿保存法の電子取引とスキャナ保存の区分に対応
  • 構造上できないこと: 弥生製品の保守サポートへの加入が利用の条件。弥生以外の会計ソフトへの連携は記載なし。登録番号のチェックは記載事項と番号の有効性までで、「納品書と締め請求書の組合せ等、複数の証憑で適格請求書とする証憑の識別はできません」
  • 出典: スマート証憑管理 公式サイト(2026年9月29日閲覧)

【比較一覧表】受け取り・精度・料金まとめ

製品(運営会社)紙の受け取り代行精度の数字(条件)料金(公式サイト記載)無料で試せるかJIIMA認証(スキャナ保存/電子取引)
invox受取請求書(invox)オプション99.9%以上(オペレータ確認あり)月980円〜+1件50円〜(税抜)◯ 10件まで◯/◯(製品名 invox電子帳簿保存)
クラウド債務支払(マネーフォワード)オプション記載なし月2,480円〜(年払い・税抜)◯ 1か月◯/◯
freee支出管理 受取請求書(freee)別サービス95%以上(条件の記載なし)月4,980円〜(年払い・税抜)△ デモのみ◯/◯(製品名 freee支出管理)
バクラク請求書受取(LayerX)プランで選べる記載なし記載なし(年間契約)◯◯/◯(電子取引は バクラク請求書)
TOKIUMインボイス(TOKIUM)◯数字はテキストで確認できず月1万円〜+従量(税抜)△ デモのみ◯/◯
Bill One(Sansan)◯ 代理受領99.9%(オペレーター込み・条件あり)記載なし(年額見積もり)△ デモのみ◯/◯
BtoBプラットフォーム 請求書(インフォマート)◯ 代行あり99.9%以上(AI-OCR単独は保障なし)記載なし◯ AI-OCR 10件△ 電子取引のみ照合できた
スマート証憑管理(弥生)× 記載なし記載なし弥生ユーザーは無料◯◯/◯

△の理由: freee・TOKIUM・Bill Oneは公式サイトに無料トライアルの記載が無く、デモの申し込みだけがあるため。インフォマートは、JIIMAのスキャナ保存の一覧で製品名を見つけられなかったため(認証が無いと断定するものではありません)。

JIIMAの一覧のスマート証憑管理(スキャナ保存)の有効期限は2026年10月10日で、一覧上は更新審査を申請中の印(★)が付いていました。

目的別の最適な選び方

パターン1 月に数十枚。まず安く、試してから決めたい → invox受取請求書

料金が全部出ていて、10件まで無料で試せます。人の確認を付けるかどうかで1件あたりの料金が分かれているので、精度とお金のどちらを取るかを数字で比べられます。

パターン2 従業員50名以下で、支払まで1つで回したい → マネーフォワード クラウド債務支払

小さな会社向けの料金が年払い・月払いの両方で出ていて、1か月の無料期間があります。

パターン3 紙の請求書が多く、受け取りから外に出したい → TOKIUMインボイス/Bill One

どちらも代わりに受け取ってスキャンする形です。取引先への送付先の変更連絡まで頼みたいならTOKIUMインボイス(オプション)、件数が多くユーザー数を気にせず使いたいならBill Oneです。どちらも金額は見積もりなので、月の枚数を数えてから問い合わせてください。

パターン4 会計ソフトに合わせたい → freee支出管理(freee会計)/スマート証憑管理(弥生)

freee会計を使っているならfreee、弥生会計を使っているならスマート証憑管理が、会計ソフト側とのつながりを前提に作られています。

パターン5 受け取った後の確認や差し戻しまで、仕組みごと整えたい → 選定と定着を外に頼む

ツールが読んだ後にも、金額が発注どおりか、承認は誰がするか、差し戻しは誰に送るかという仕事が残ります。ここを社内の決まりに合わせて組むなら、ツールの選定から一緒に決める相手がいると早く進みます。当社はツールを販売していないので、特定の製品に縛られずに選び、足りない部分をAIエージェントで補う形で受けています。止める決まりをAIの外に置く考え方はAIエージェントとRPAの違いに、入れた後の効果の数え方はAIエージェントの効果測定のやり方に書きました。

当社が合わない人

  • ツールを1つ決めて、すぐ使い始めたい人……この記事の8製品に直接申し込むほうが早いです。当社を通す必要はありません
  • 紙の請求書の受け取りとスキャンを外に出したい人……TOKIUMインボイスやBill Oneのような代行受領の形のほうが、直接その作業を引き受けてくれます
  • 読み取りの精度だけを上げたい人……人の確認を付けられる製品を選ぶのが近道です

まとめ

請求書処理のAIツールは、AIの精度で並べると違いが見えにくくなります。今回の8製品で「精度99.9%」を書いていた3つのうち、2つは人の確認を含めた数字でした。先に決めるのは、紙の請求書を誰が受け取るかと、料金の数え方(月額か、件数か、年額か)です。

  • 料金が全部出ていて試しやすい → invox受取請求書
  • 小さな会社で支払まで1つで → マネーフォワード クラウド債務支払
  • AIだけの精度を数字で見たい → freee支出管理 受取請求書
  • 受け取りの形をプランで選びたい → バクラク請求書受取
  • 紙を代わりに受け取ってほしい → TOKIUMインボイス/Bill One
  • 取引先ともデータでやり取りしたい → BtoBプラットフォーム 請求書
  • 弥生会計のまま無料で始めたい → スマート証憑管理

インボイス制度の経過措置が10月1日から変わる点は、インボイス7割控除の記事にまとめました。AI-OCRの導入を支援する会社の比較はAI-OCR導入支援の会社おすすめ8選にあります。

ツールを決める前に、請求書のどこに手間がかかっているかを数える

ツールを比べる前に、自社の請求書業務のどこで時間を使っているかを1度数えておくと、選ぶ軸がはっきりします。当社のAI適合度診断は10問で、経営・活用・人材・データ・ルールの5分野から自社の現在地を点数にします。連絡先の入力は要りません。 受け取った後の確認や差し戻しまでAIエージェントで組む場合の費用の目安は、AI見積もりで先に確かめられます。

出典

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