AIでのペルソナの作り方|AIが選んだ業種は20件中1件でした
生成AIでペルソナを作る手順を、架空の商品と架空の問い合わせ20件で実際に試しました。データを渡さずに作らせたペルソナの業種は、20件中1件しかない業種でした。AIに照合させると1件でも「裏付けあり」と判定し、数えさせると表記ゆれで件数が割れたので、基準と言葉の寄せ方は人が決めます。

生成AIに頼めば、ペルソナは数秒でできます。年齢も悩みも、それらしく埋まります。ただ、それが自社の顧客に似ているかは別の話です。
架空の商品と、架空の問い合わせ20件で試しました。データを渡さずにAIが作ったペルソナの業種は、20件の中に1件しかない業種でした。この記事では、AIの案を実データで潰し、組み直すところまでを、実際の入力と出力のまま書きます。
AIでのペルソナの作り方|この記事で作るもの
作るのは、すべての項目に「20件中◯件」が付いたペルソナです。件数の付かない項目は残しません。生成AIには GPT-6 Sol を使いました。ほかの生成AIでも手順は同じです。
準備|集計できる列だけを抜き出す
使うのは、問い合わせや受注の記録です。AIに渡すのは、業種・従業員数・役職・きっかけ・悩み・流入元のように集計できる列だけにします。 会社名、氏名、連絡先は渡しません。どの情報を外部のAIに入れてよいかは生成AIの社内ルールの作り方にまとめました。
今回の商品は、架空のクラウド勤怠「タイムノート」(1人あたり月額300円・スマホで打刻・CSVで書き出し)です。問い合わせ20件も架空で、ペルソナを作らせる前に用意しました。 業種の内訳は、建設7件・介護4件・製造4件・士業2件・飲食・小売・運送が各1件です。
作る手順|案を出させ、データで潰し、組み直す
手順1 データを渡さずに案を出させる
比べるために、まずデータなしで頼みました。
次の商品の、いちばん買ってくれそうな顧客のペルソナを1人分作ってください。
項目は 業種・従業員数・役職・年齢・導入のきっかけ・いちばんの悩み・情報を集める場所 の7つ。
返ってきたのは次のペルソナです(7項目のうち5項目を抜粋)。
業種:飲食業(カフェを2店舗運営)
従業員数:25人
役職:店舗統括兼労務担当
年齢:38歳
導入のきっかけ:店舗が2つになり、紙の出勤簿を集める手間が増えた
読むと自然です。ですが、飲食業は20件中1件でした。
手順2 データと照らさせる
同じペルソナと20件のCSVを渡し、項目ごとに「裏付けあり/食い違い/データに無い」を付けさせました。返ってきた表の一部です(抜粋・括弧内の補足は省略)。
| 業種:飲食業 | 裏付けあり(該当1件) | 飲食業は1件。 |
| 年齢:38歳 | データに無い | 年齢の項目が無い。 |
| 情報を集める場所:Google検索 | 裏付けあり(該当12件) | 流入元が「検索」は12件。 |
20件中1件の業種に「裏付けあり」が付いています。 年齢のようにデータに無い項目は正しく拾いましたが、何件から裏付けと呼ぶかは決めていません。
手順3 データだけで組み直させる
前の案を捨てさせ、各項目のいちばん多い値を数えてから組み直させました。業種は「建設(7件/20件)」、流入元は「検索(12件/20件)」と正しく数えています。
ところが悩みは「直行直帰の打刻、打刻漏れ(各3件)」でした。データには「月末の集計」「月末の集計に2日かかる」「月末の集計に丸1日」が別々に入っていて、合わせると5件あります。 AIは書かれた文字どおりに数え、5件ある悩みが3件の悩みに負けました。従業員数も20件すべてが違う値なので「最多値は一つに絞れない」と返しています。
人が止める場所|基準と言葉の寄せ方は人が決める
AIの出力をそのまま使わず、次の2つを人が決めてから渡し直します。
- 何件から裏付けと呼ぶか……20件なら、私は「4件以上(2割)」を目安に置きます。それ未満の項目はペルソナから外す
- 言葉と数字の寄せ方……「月末の集計」を含む悩みは1つにまとめる。従業員数は「10〜29人」「30〜49人」のように区切る
区切りを決めて数え直すと、従業員数は10〜29人が8件、30〜49人が6件になりました。この2つを決めるのは、顧客を知っている人の仕事です。
うまくいかないときの直し方
- それらしい項目が増える……「データに無い項目は書かない」と指示に入れる。今回の手順3では年齢が消えた
- 件数が手で数えた数と合わない……表記ゆれを先にそろえる。表計算ソフトで数えた件数と、AIの件数を並べて確かめる
- ペルソナが1人に絞れない……同じ件数の値が並ぶなら、2人に分ける。無理に1人へ混ぜない
判定表|AIに任せてよい範囲と、人が決めること
| 作業 | AIに任せてよいか | 人が決めること |
|---|---|---|
| 最初の案を出す | 任せてよい(仮説として) | 案を採用しない前提で読む |
| データと照らす | 任せてよい | 何件から「裏付けあり」と呼ぶか |
| 件数を数える | 条件付き | 表記ゆれの寄せ方・数字の区切り方 |
| ペルソナを組み直す | 条件付き | 件数の少ない項目を外すか |
| 広告やLPに使う | 任せない | 最終の文面と、何件から作った像かの記録 |
自社でやるのが大変なときの頼み先
問い合わせの記録が散らばっていて、集計できる形にするところで止まることがあります。社内のデータをAIに読ませるときの線引きはAIエージェントと社内データの連携に書きました。外に頼むなら、生成AIコンサル会社おすすめ6選で頼む先を比べています。作ったペルソナから広告の見出しを作る手順は生成AIで広告コピーを作る手順にあります。
顧客の像を決める前に、手元のデータを確かめる
ペルソナの出来は、渡すデータで決まります。当社のAI適合度診断は10問で、経営・活用・人材・データ・ルールの5分野から自社の現在地を点数にします。連絡先の入力は要りません。 問い合わせの記録を集計し、見直しまでを仕組みにする場合の費用の目安は、AI見積もりで先に確かめられます。
出典
- 入出力例は、当社の環境で OpenAI の Responses API(gpt-6-sol)に架空の商品と架空の問い合わせ20件を渡して実行した結果(2026年9月26日)
- 件数の手集計は、同じ架空データを当社で集計した結果(2026年9月26日)
自社の場合、いくら?
作りたいものを入力するだけで、AIが約3分で概算見積もりを作成します。一般的なSIer相場との比較つき、無料・営業からのしつこい連絡はありません。
AIで概算見積もり(無料) →先に費用の目安を知りたい方は用途別の費用相場へ。