AI経営の困りごと
「見積が出てこない」「請求の締めに人が張り付く」「AIを入れたのに誰も使わない」。中小企業がAIで会社の仕事を変えるときに実際に詰まるところを、業務の判断・費用相場・補助金・法令の線引きまで、一次情報の裏取りつきで書いています。

【判明】ソフトバンクGの1兆円、使い道にロボット買収が載った
2026年9月4日の開示です。第70回ホークスボンドの利率が年4.75%に決まりました。ただ、この日いちばん変わったのは利率ではありません。8月24日のお知らせには無かった「資金使途」の項目が増え、そこにABBロボティクス事業の買収が名指しで入りました。同じ社債の2つの開示を並べて読みます。

【小売・飲食】店長向けAI研修、シフト案を確定できるのは本部でした
店長にAIでシフトを作らせる前に、労働基準法で「誰が決めるか」が分かれています。1日8時間は法32条、時間外は法36条の労使協定、始業終業と交替制は法89条の就業規則。店長の権限で確定できない行がどこかを条文で切り分け、本部と店舗で何を教え分けるかの表にしました。

【落とし穴】最低賃金1,177円、補助金で手を打てるのは11月9日から
2026年9月4日、中小企業庁が最低賃金引上げへの支援策を公表しました。全国加重平均は1,177円、引上げ幅は過去2番目です。ただ、支援策の柱である省力化投資の補助金は「交付決定より前の発注は対象外」。人件費が上がる時期と、補助金で手を打てる時期には数か月のズレがあります。公式の日付だけで逆算しました。

【9月2日】評価額470億ドルと50億ドル、当事者が発表したのは片方だけ
2026年9月2日、AI企業の評価額の話が2つ出ました。Wonderfulは$550M調達・評価額$50億ドルを自分の公式発表で出し、Cognitionの約470億ドルはBloombergの取材だけで当事者は1行も出していません。非上場企業に開示義務は無いので、どちらも違反ではありません。両者が「何を出して何を出していないか」を並べたら、出る情報が逆になっていました。

【令和9年度】人材開発支援助成金の拡充分、条件は訓練後の賃上げでした
厚生労働省が2026年8月31日にサイトへ掲載した令和9年度概算要求で、人材開発支援助成金(訓練実施コース)は596億円(前年度当初533億円)が要求されています。拡充として挙がっているのは2点で、どちらも「訓練終了後に賃上げした場合」が条件です。資料の原文を読んで、来年度に向けて何を決めておく必要があるかを整理しました。

生成AIが社内で使われない理由、日本企業の27%は「何もしていない」
総務省「令和8年版 情報通信白書」の企業調査で、日本企業の27.0%が生成AIによる業務変革について「組織的な取り組みはない」と回答しました。米国は1.4%、ドイツ4.9%、中国2.6%です。回答者は管理職以上で、母集団はすでにデジタル化を始めている企業。つまり社員の話ではありません。白書の選択肢がそのまま「どこで止まっているか」の4段になっているので、自社の位置を判定する使い方に変換しました。

【衝撃】Anthropic、安全のための30日保持が販路を塞いでいた
Anthropicが2026年9月1日にEnterprise Frontier Safeguards(EFS)を発表しました。監視ログを顧客のクラウドに置き、顧客の鍵で管理し、Anthropic社員のレビューを不要にする仕組みです。発表文は「安全のために入れた30日データ保持が、規制業種では使いにくかった」と自分で書いています。前日に当社が書いたGenAI.milの回と、同じ形の問題で結末が逆になりました。

【落とし穴】人材開発支援助成金の併給は、申請の順番で結果が変わります
人材開発支援助成金と他の助成金を併用できるかは「できる/できない」の2択ではありません。厚生労働省の共通要領は○-×※の4種類で答えを出していて、×と※には「先に支給されたほうが残る」という順番のルールが入っています。共通要領0304と支給要領0906を原文から整理し、申請前に決める3つの問いにまとめました。

【9月11日】サイバーレジリエンス法、猶予は2027年までではなかった
EUサイバーレジリエンス法(CRA)は2027年12月11日から全面適用ですが、第14条の報告義務だけは2026年9月11日から先に始まります。しかも第69条第3項が、それ以前にEU市場へ出した製品にもこの義務をかけています。自社が対象かを条文の4問で判定する方法と、24時間・72時間・14日の報告期限を規則の原文から整理しました。

【衝撃】判決に勝ったのに、AnthropicだけGenAI.milに無い
米国防省のAIポータルGenAI.milに、2026年8月31日にChatGPT MilとGrok for Governmentが追加されました。既存のGeminiと合わせて3社。Anthropicは4日前に連邦地裁で勝訴し、供給網リスク指定は取り消されていますが、名前がありません。当社が判決文で読んだ「勝ったのは排除の仕方であって、使ってもらう権利ではない」が、4日で実測になりました。

【衝撃】SB Energyの日本語リリースに「日本」が1度も出てきません
ソフトバンクグループが2026年9月2日、SB EnergyのForm S-1提出を日本語で発表しました。ところが本文1,797字に「日本」は0回。英文S-1のほうには「この募集には日本と英国での公募が含まれる」と書いてあります。2つの一次開示の差分を並べました。

【落とし穴】事業内職業能力開発計画の書き方|添付書類に無いのに必須です
事業内職業能力開発計画と職業能力開発推進者は、職業能力開発促進法では努力義務です。ところが人材開発支援助成金の支給要領0301では、支給対象事業主の要件として並んでいます。しかも計画届の添付書類一覧には入っていないので、作らないまま提出できてしまう。要領と条文から、計画届の前に社内で揃える2つを整理しました。
社長が直々に30分、無料AIコンサル
通常55,000円(税込)のスポット相談を、毎月5社まで無料でお受けしています。何から手を付けるかが決まっていない段階で構いません。
30分の無料コンサルに申し込む →